自然災害
今年も日本国内で様々な自然災害が起こりました。特に、地震と集中豪雨はたくさんあり、大きな被害を出したものもありました。特にここ数年7~8月にかけて毎年必ずと言っていいほど豪雨と水害がおこっています。また、秋になると台風の被害も大きくなっています。
2021年7月には熱海で大規模な土石流が発生しました。高台に盛土をしていたのですが、その盛土が不正なものだった可能性があるといわれています。また、8月には佐賀県で大規模な水害が起こりましたが、その地域は2年前にも水害が起こるなど、同じ場所で繰り返し災害が発生している場所もあります。
2021年の日本はコロナウイルス感染症の流行が重なり、避難や復興の際に大きな妨げになりました。とくに、ボランティアの確保は難しく、災害の跡片付けの人手が足りないという問題も起きています。
避難にあたっても、今までならば避難所に逃げていましたが、今年は自宅の上階に逃げるという「垂直避難」を選んだ家庭が多かったようです。災害そのものが収まっても家の電気やガスが止まっている、自動車が壊れてしまい買い物などに行けないなど生活に困っている人がいる可能性はあります。それぞれが自宅にいると困っている人がどこにいるか把握することが困難になります。行政がそのような人を見落とさない仕組みづくりが求められています。
近年の集中豪雨の多発によって、有名になった言葉もあります。この機会に覚えましょう。
線状降水帯 … 次々と発達した雨雲(積乱雲)が列をなし、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過することで作り出される強い降水が起こる場所。2021年からは線状降水帯の発生により災害発生の危険が増すと「顕著な大雨に関する情報」が気象庁から出されています。大雨による土砂・浸水・洪水の災害危険度分布も「キキクル」として提供されています。
ゲリラ豪雨 … 突発的で天気予報による正確な予測が困難な局地的大雨
2021年の主な自然災害
① 地震
2021年2月13日 福島県沖地震
マグニチュード7.3。福島県と宮城県では最大震度6。東日本大震災の余震であり、負傷者185名、住宅の全壊20棟、半壊33棟、一部破損2596棟という被害を出しました。
2021年3月15日 和歌山県北部地震
マグニチュード4.0。和歌山県湯浅町で震度5弱。
2021年3月20日 宮城県沖地震
マグニチュード6.9。最大震度5強。
2021年5月1日 宮城県沖地震
マグニチュード6.8。最大震度5強。
2021年10月6日 青森県沖地震
マグニチュード5.9。最大震度5強。
2021年10月7日 東京・埼玉地震
マグニチュード5.9。最大震度5強。
首都圏の鉄道で運休や大幅な遅れが発生。
② 豪雨
2021年7月1日から 令和3年7月集中豪雨
7月1日から3日にかけて静岡県を中心に大雨が降り、箱根市で72時間雨量が800ミリを超え、静岡県熱海市では土石流が発生しました。土石流による死者は22名、行方不明者5名を数え、住宅131棟が被害を受けました。
その他にも豊川(愛知県)、国府川(鳥取県)など全国46河川で氾濫・決壊が起こり、死者26名、行方不明2名、負傷者10名、住宅の全壊59棟、半壊88棟、一部破損207棟、床上浸水413棟、床下浸水2511棟という被害でした。
2021年8月11日から 令和3年8月集中豪雨
8月11日から16日にかけて断続的に前線の影響で九州・北陸・中国地方をはじめ各地で大雨が続き、佐賀県の嬉野市で72時間雨量が900ミリを超え、長崎県の雲仙市、長崎市、佐賀県の鳥栖市で72時間雨量が800ミリを超えました。この影響で27水系67河川で氾濫が起こりました。
死者13名、負傷者16名、住宅の全壊43棟、半壊1315棟、一部破損295棟、床上浸水1023棟、床下浸水5527棟という被害を出しました。
コメント