オリンピックとパラリンピックは、4年に1度開催される世界最大のスポーツの祭典です。2024年の夏にフランスの首都パリで開催された大会が「パリオリンピック・パラリンピック」です。
オリンピックとは?
かつては、古代オリンピックが行われていました。古代オリンピックは、今から約2800年前(紀元前776年)に古代( ギリシャ )で始まったスポーツの祭典です。当時のギリシャ人は神々をとても大切にしていて、この大会もゼウスという神様をお祝いするために行われました。大会の会場は、ギリシャのオリンピアという町でした。オリンピックは、世界中から優れたアスリートたちが集まり、いろいろなスポーツの種目で競い合う大会です。
近代オリンピックは1896年にギリシャの( アテネ )で第1回大会が始まり、平和の象徴として続けられています。夏季オリンピックでは、陸上、水泳、体操、サッカーなど多くのスポーツが行われます。
古代オリンピックの特徴
1. 参加できたのは男性だけ
古代オリンピックは、ギリシャのポリス(都市国家)の自由な男性だけが参加できました。女性は競技を見ることも許されていませんでした(ただし、馬のレースのオーナーとして関わることはできたと言われています)。
2. 競技種目
現在のオリンピックと比べると種目は少なく、シンプルなものでした。主な競技は以下のようなものです:
- スタディオン走(約192mの短距離走)
- レスリング
- 円盤投げ
- 槍投げ
- 戦車レース
- パンクラティオン(レスリングとボクシングを組み合わせた格闘技)
これらの競技は、戦争や訓練で役立つ技術がもとになっています。
3. 服装は?
競技に参加する選手はなんと裸で行いました! これは、肉体美を神々に見せるためだったと言われています。また、戦士としての鍛えられた体を誇示する意味もありました。
4. 平和の祭典
オリンピックの期間中は「オリュンピア休戦」というルールがありました。どんなに戦争が起きていても、大会中は戦争をやめて、選手や観客が安全にオリンピアに行けるようにしていました。
5. 優勝者の賞品
優勝者には、金や宝石ではなく、オリーブの冠が贈られました。これは平和や勝利の象徴とされていました。また、地元に戻ると英雄として扱われ、食事が無料になったり、特別な名誉を得たりしました。
古代オリンピックの終わり
古代オリンピックは約1000年もの間続きましたが、紀元後394年にローマ帝国の皇帝テオドシウス1世が「異教の行事」として禁止したため、終わりを迎えました。

フランスの位置
パラリンピックとは?
パラリンピックは、障がいのあるアスリートが参加する国際大会です。オリンピックと同じ都市で、オリンピック終了後に開催されます。選手たちは視覚障がいや車いす利用など、自分の特性に合わせた競技に出場します。パラリンピックは「可能性を広げる」という意味を持ち、みんながスポーツを楽しむ素晴らしさを教えてくれます。
2024年パリ大会の特徴
1. 環境に優しい大会
パリ大会は「環境を守るオリンピック」を目指しています。再利用可能なエネルギーを使ったり、プラスチックの使用を減らしたりして、地球にやさしい取り組みを進めています。
2. 新しいスポーツが登場
スケートボード、スポーツクライミング、サーフィン、ブレイキン(ブレイクダンス)が正式種目として採用されます。これらは若い世代にも人気があり、パリ大会の注目ポイントです。
3. 都市全体が競技会場に
エッフェル塔の周辺やセーヌ川沿いなど、パリの有名な場所で競技が行われます。観光地がそのまま競技会場になるため、テレビや映像で見てもとても華やかです。
4. 多様性と平等
パリ大会では、オリンピック史上初めて男女の選手数が同じになります。また、障がいの有無、国籍、性別を問わず、多様な選手が活躍する姿を見ることができます。
パリオリンピックでは、環境への配慮の一環として、ペットボトルに関する厳しい制限が設けられています。
ペットボトル持ち込み禁止
パリオリンピックでは、競技会場へのペットボトルの持ち込みを禁止しています。この決定は、使い捨てプラスチックの使用を削減し、環境負荷を軽減するための重要な施策の一つです。
代替策
ペットボトル禁止に伴い、以下のような代替策が講じられています
- マイボトルの推奨
観客や参加者は、自身の再利用可能なボトルを持参することが奨励されています。 - 給水ポイントの設置
会場内には無料の飲料水ポイントが設置され、マイボトルに給水できるよう配慮されています。 - 再利用可能な容器
会場で購入できる飲み物は、プラスチックではなく再利用可能な素材で作られた容器で提供されています。 - スポンサーの対応
大会の大手スポンサーであるコカ・コーラは、再利用可能なガラス瓶を利用し、ソーダファウンテンを設置して飲料を提供しました。
啓発活動
会場内では、「tap water is top water.(水道水こそが最高の水です)」といったユーモアを交えたメッセージとともに、持参したボトルで水を飲むことを勧めるポスターが掲示されています。
目標と意義
この取り組みは、パリオリンピックが掲げる「これまでの大会と比較して、カーボンフットプリントを50%に削減する」という目標の一環です48。組織委員会は、この大会を通じて新しい環境配慮型の運営モデルを示し、今後のオリンピックの基準を設定することを目指しています。
このようなペットボトルに関する厳格な方針は、一時的な不便を伴う可能性がありますが、長期的には環境保護と持続可能性への重要な一歩として位置づけられています。
近代オリンピックの父、クーベルタン男爵
近代オリンピックは、フランスの教育者ピエール・ド・クーベルタン男爵によって復興されました。
クーベルタン男爵の生涯
ピエール・ド・クーベルタンは1863年1月1日、パリの貴族家庭に生まれました。彼は教育に強い関心を持ち、特にスポーツが青少年の教育に果たす役割を重視しました。
オリンピック復興への道
1892年、クーベルタンはソルボンヌ大学で行った講演で、古代ギリシャのオリンピック競技大会の復興を提唱しました。その後、1894年6月23日、パリで開催された国際会議において、オリンピック競技大会の復活が満場一致で承認されました。
近代オリンピックの誕生
1896年、第1回近代オリンピックが古代オリンピックの地であるアテネで開催されました4。当初は男子のみの参加でしたが、第2回パリ大会から女子も参加するようになりました。
クーベルタンの貢献
クーベルタンは国際オリンピック委員会(IOC)の第2代会長を務め、1896年から1925年までその職にありました。彼はオリンピックのシンボルである五輪のマークを考案し、また近代五種競技の導入を提唱しました。
オリンピックの理念
クーベルタンは、オリンピックを通じて心身ともに調和のとれた若者を育成することを目指しました。彼はスポーツと芸術の融合を重視し、1912年から1948年まで芸術競技がオリンピックの正式種目として行われました。
日本選手団の活躍
パリ2024オリンピックでは、日本選手団が多くの競技で活躍し、特に女性アスリートの躍進が目立ちました。例えば、フェンシングの江村美咲選手は、日本選手団の旗手を務め、競技でも優れた成績を収めました。また、陸上競技の田中希実選手は、1500mや5000mで日本記録を持つ実力者として注目され、パリ大会でもその実力を発揮しました。
さらに、スケートボードやスポーツクライミングなど、新たな競技でも日本の女性選手たちが優れたパフォーマンスを見せ、メダル獲得に貢献しました。
一方、パリ2024パラリンピックでは、日本選手団が金メダル14個、銀メダル10個、銅メダル17個、合計41個のメダルを獲得するという素晴らしい成果を上げました。
特に、パラ陸上競技の澤田優蘭選手は、女子走り幅跳び(T12)で銅メダルを獲得し、その実力を世界に示しました。また、パラ水泳の鈴木孝幸選手は、6大会連続出場を果たし、これまでに10個のメダルを獲得するなど、日本のパラスポーツ界を牽引する存在として活躍しました。
このように、パリ2024オリンピック・パラリンピックでは、日本の選手たちが多くの感動を与え、特に女性アスリートの活躍が際立った大会となりました。
メダル数の変化
オリンピックにおけるメダル
東京2020大会
自国開催という特別な状況で、史上最多の58個(27金、14銀、17銅)のメダルを獲得しました。多くの競技で日本選手が活躍し、新競技でもメダルラッシュとなりました。
パリ2024大会
メダル数はやや減少しましたが、女子選手の活躍が顕著で、新競技でも着実に成績を残しました。特にフェンシングやスケートボードなどの新しい競技での成果が続いています。
女性アスリートの活躍
以前の大会(アテネ2004~リオ2016)
女性アスリートの活躍は少しずつ増えていましたが、男子選手に比べて注目される機会は少ない状況でした。
東京2020以降
スポーツの多様化と社会のジェンダー平等の推進により、女子アスリートの活躍が飛躍的に増加しました。たとえば、柔道の阿部詩選手やスケートボードの西矢椛選手(当時13歳)などが大きな話題となりました。
パリ2024大会
女性のメダリスト数が全体の約半数を占め、特に陸上、柔道、フェンシング、スケートボードなどで顕著な成果を上げました。この傾向は過去の大会と比べても目立ちます。
新興競技と若い選手の台頭
以前の大会
伝統的な競技(柔道、水泳、体操など)が日本のメダル獲得の中心でした。
パリ2024大会
新興競技であるスケートボードやスポーツクライミングなどで若い選手が台頭。これにより、日本選手団全体の競技分野が広がりました。
パラリンピックでの成果の推移
過去のパラリンピック
北京2008大会以降、日本のメダル数は低下傾向にありました。ただし、東京2020では自国開催の恩恵で24個のメダルを獲得。
パリ2024パラリンピック
メダル数が41個に増加。金メダル数は東京を上回り、陸上、水泳、自転車競技で顕著な成果を残しました。選手の支援体制が改善されたことが功を奏していると考えられます。
オリンピックにおける日本のメダル数
| 大会 | 金(男/女) | 銀(男/女) | 銅(男/女) | 合計(男/女) | 総計 |
| 1964年 東京 | 12 (10/2) | 5 (5/0) | 10 (8/2) | 27 (23/4) | 27 |
| 2000年 シドニー | 5 (2/3) | 8 (5/3) | 5 (3/2) | 18 (10/8) | 18 |
| 2004年 アテネ | 16 (8/8) | 9 (7/2) | 12 (6/6) | 37 (21/16) | 37 |
| 2008年 北京 | 9 (5/4) | 6 (4/2) | 10 (4/6) | 25 (13/12) | 25 |
| 2012年 ロンドン | 7 (4/3) | 14 (6/8) | 17 (11/6) | 38 (21/17) | 38 |
| 2016年 リオ | 12 (7/5) | 8 (4/4) | 21 (14/7) | 41 (25/16) | 41 |
| 2020年 東京 | 27 (14/13) | 14 (8/6) | 17 (11/6) | 58 (33/25) | 58 |
| 2024年 パリ | 19 (9/10) | 10 (5/5) | 15 (8/7) | 44 (22/22) | 44 |

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