22 早稲田 教育 地理

問題演習

大問1

次の文章1~4は、それぞれ島嶼、あるいは島嶼の一部を領土に持つアジアの国に関する内容を述べたものである。文章をよく読み、以下の問いに答えよ。

1. この国は( A )湾に位置する30あまりの島々からなる国であるが、全土でBW気候が卓越しており、都市人口率は90%近くに達する。住民の60%以上は ( a )系である。輸出総額の48.1%を、一次資源を加工した( P )が占めており、1人あたりGDPも23504ドルと高い。 

2. この国は小スンダ列島に位置する( B ) 島の東半分と、周辺の島々が領土の中心をなす国である。1975年にいったん独立を宣言したが、1976年に(1)島の西半分を領有する国に併合された。その後も武力紛争が続き、国連の暫定統治を経て2002年に独立を回復した。住民の大部分は( b )系であるが、旧宗主国の影響から( c )の信者の比率が高い。

3. この国は( d )ほどの面積の主島と、周辺の50あまりの小島から形成された都市国家であり、1965年に ( C ) 水道を隔てた国から独立した。人口密度は8069人/km2、1人あたりGDPは64103ドルと、いずれも際だって高い。国の経済を支える産業は製造業のほか金融業や貿易業であり、国際空港はアジアを代表するハブ空港の一つとして知られている。 

4. この国は( D ) 海峡で大陸と隔てられた島嶼国であり、現在の国名は多数派 ( e ) 人の言語で「光り輝く島」を意味する。総人口の約80%を占める( e ) 人と、約10%を占める少数派民族との内戦状態が長く続いてきたが、2009年に一応の終結をみた。近年では工業化が進み、輸出総額の約45%を衣類が占めているが、旧国名を冠したブランドで知られる( q )も約11%でこれに続いている。 

問1 文中の空欄a~eに該当する語句をそれぞれ選択肢のなかから一つ選びマークしなさい。 

13

22 早稲田 教育 地理 1-1

1 / 5

a

2 / 5

b

3 / 5

c

4 / 5

d

5 / 5

e

問2 文中の空欄A~Dに該当する地名を記入しなさい。 

解答

A      B      C      D   

問3 下線部(1)に該当する国名を記入しなさい。 

解答

  

問4 以下の表中のu~zは、それぞれある品目の輸出量上位3カ国を示している。このうち文中の品目p、qに該当するものを選択肢のなかから一つずつ選び、それぞれマークしなさい。 

0

22 早稲田 教育 地理 1-4

1 / 2

p

2 / 2

q

大問2

次の文章は、世界の食料生産と食文化について述べたものである。文章をよく読み、以下の問いに答えよ。

1. この国では稲作が盛んであり、主な生産地域は首都の存在する平野と南部の ( a ) 川の下流平野である。かつては集団農業生産が行われていたが、1980年代から集団農業生産が実質的に解体されたことにより、農家の生産意欲が刺激され、米の生産量が飛躍的に増加した。米の生産量では世界の上位5カ国の中に入り、輸出量でも世界第3位 (2019年)である。生産された米は、炊飯して食されるほか、米から作られる麺である( A )も多く消費される。米を主食とするが、旧宗主国である( b )の食文化の影響から、都市部を中心にパンを食べる習慣も根づいている。

2. この国では、一般に年間の降水量が1000mm以上の地域においては主に米が、北部の1000mm未満の地域では主に ( c )が生産され、これらの穀物の生産量はいずれも世界第2位である。著しい経済成長を遂げる中で国民の所得水準も向上しており、穀物中心から肉類など多様な食物を摂取する食生活へと変化しつつある。肉類の中でも消費量が最も多いのは( d )肉で、これら肉類生産の急成長は「ピンクの革命」とも呼ばれている。また、この国の人々の栄養源として重要なミルクの生産量・消費量も増加しており、(X)「白い革命」として知られている。

3. この国では、農耕に不適な土地と見なされていた( e )の農業開発が日本の政府開発援助を受けて行われ、大豆の中心的な産地にまで成長した。この国は、現在では世界第1位(2019年)の大豆生産国であるが、生産量の約半分は輸出される。その最大の輸出先は、需要が増加している( f )である。大豆と同様、とうもろこしの生産量も近年増加しており、世界第3位(2019年)の生産量となっているが、これは単位あたり収量の増加によるところが大きい。一方、肉類で一人あたり消費量が最も多いのが( g )肉であり、今世紀に入ってからの自給率は120%を超え、現在では世界最大の輸出国となっている。

4. この国では、1960年代に国民の所得水準が向上したのに伴い、米・魚・野菜が中心であった食生活が大きく変化し、肉類・小麦・果実などの消費量が増加した。食生活の変化に伴って主食である米の消費量が減少し、米の生産を抑制する( B ) 政策も行われた。また、食料の輸入は拡大し続けたため、カロリーベースの食料自給率は38%(2019年)にまで低下し、穀類の中でほぼ自給を達成できているのは米などに限られる。その一方で、食料が日常的に大量に廃棄される( C )と呼ばれる問題も発生しており、食品を廃棄しない工夫など、資源の有効な活用が求められている。

問1 空欄A~Cに該当する語を記入しなさい。 

解答

A      B      C   

問2 空欄a~gに該当するものを下記の語群からそれぞれ選び、その記号をマークしなさい。

3

22 早稲田 教育 地理 2‐2

1 / 7

a

2 / 7

b

3 / 7

c

4 / 7

d

5 / 7

e

6 / 7

f

7 / 7

g

問3

2

22 早稲田 教育 地理 2‐3

1 / 1

下線部(X)について、この背景として適当でないものを下記の選択肢の中から一つ選び、その記号をマークしなさい。

問4 

3

22 早稲田 教育 地理 2‐4

1 / 1

上の表は、問題文1~4の4カ国に関するデータを示したものである。このうち問題文2に相当する国を表中のイ~ニの中から一つ選び、その記号をマークしなさい。

大問3

次の文章はアメリカ合衆国について述べたものである。文章をよく読み、以下の問いに答えよ。 

 アメリカ合衆国の面積は日本の26倍と広大である。同国のおおよその範囲は、北米大陸にかぎっても、北緯25°~70°、西経65°~170°である。また、同国の領土には多くの①島嶼が含まれる。そのため、探査・開発・保全および管理を行う排他的な権利のおよぶ海域である( A )の広さは、世界トップクラスである。
 このような広大な国土には、多様な②自然環境がみられる。例えば、州の中で最も広い面積のW州には、北米大陸で 最も標高の高い山があり、全長3000kmを超える( B )川が流れる。同州では地震が多く、1964年にはマグニチュード9を超える大地震が起きた。それに対し、全長3000kmを超える上記とは別の河川の下流部に位置するX州には、海岸付近に大規模なデルタが形成されている。同州では地震は少ないが、たびたびハリケーンが通過する。同州最大の人口規模の都市 ( C )では、2005年のハリケーンで中心市街地の約8割が浸水するなどの甚大な被害を受けた。
 多様な自然環境の存在は、アメリカ合衆国の産業の基礎になっている。例えば農業では、③西経100の経線に沿って、南から北にかけて綿花、冬小麦、春小麦の栽培地域が広がっている。このような地域による農業の違いは、その土地の自然条件・社会条件に最適な作物を選んで農業経営を行うという( D )を反映している。アメリカ合衆国の州の中で最大の農産額をほこるY州では、灌漑整備が進み、野菜や果樹、米などの多くの品目が栽培されている。
 また、鉱産資源も豊富である。なかでも19世紀から本格的な生産の始まった原油は、アメリカ合衆国の④工業化や⑤経済成長に大きく貢献した。原油の生産に携わる企業の中には、成長して国際石油資本(メジャー)と呼ばれるまでに巨大化し、世界各地の資源開発やエネルギー供給に大きな影響力をもつものもある。20世紀後半に同国の原油生産量は低迷し、輸入が増えていた。しかし、2000年代に入って頁岩層からの( E ) オイルの生産が可能になると状況が変わり、原油生産量は増加基調に転じた。
 アメリカ合衆国の多様さは、自然環境や産業にとどまらず、文化の面でもみられる。その背後には、多くの移民を 受け入れてきたことがある。移民がもたらしたさまざまな文化が混じり合い、新たな文化を生み出してきたのである。その一方で、「サラダボウル」と称されることがあるように、人種・民族間の違いが見えやすい面もある。例えば、住む場所については、住み分けを意味する( F )と呼ばれる現象が知られている。また、⑥宗教や宗派によって信者の人種・民族構成は異なる。2002年に冬季オリンピックが開催されたZ州の都市 ( G )に本拠地をおく宗派の場合、その信者の85%が白人であるのに対し、黒人は1%に満たない。

問1 文中の空欄A~Gに入る最も適した語句を記入しなさい。ただし、空欄Aには、アルファベット3文字からなる略称を記入しなさい。

解答

A      B      C      D   

E      F      G   

2

22 早稲田 教育 地理 3

1 / 6

問7 下線部(6)に関して、下表はアメリカにおける宗教別にみた信者の人種・民族構成(%)の調査結果のうち、イスラム教、キリスト教(カトリック)、 ヒンドゥー教、仏教、ユダヤ教について示している。このうちイスラム教にあたるものを表中のイ~ホから一つ選び、マークしなさい。

2 / 6

問3 下線部(2)に関して、都市Cの気候区(ケッペン)を次の中から一つ選び、マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。

3 / 6

問5 下線部(4)に関して、次に示すアメリカの4つの州の工業に関する記述のなかからY州のものを一つ選び、マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。

4 / 6

問2 下線部(1)に関して、太平洋に位置するグアム島の経度に最も近い都市を次の中から一つ選び、マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。

5 / 6

問4 下線部(3)に関して、年間降水量の等値線を描いたときに西経100°におおむね重なる年間降水量を次の中から一つ選び、マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。

6 / 6

問6 下線部(5)に関して、経済成長の恩恵には地域差がある。W~Z州の貧困状態にある人口の割合を調べたところ、高い方から順に19.0%、11.8%、10.1%、8.9%であった。このうち、最も高い値を示した州を次の中から一つ選び、マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。

大問4

次の文章は高等学校の地理の教科書について問題点を指摘した論文からの引用(一部改変)である。文章をよく読み、以下の問いに答えよ。 

地理B科目の自然環境の「世界の大地形」に関して、多くの教科書に共通している内容を要約すると、 1) ( A ) 変動や( B )活動はプレート境界の変動帯で起こる、2)山岳(の地形)が形成される地帯が造山帯である、3)( C )に形成された造山帯は(X)新期造山帯とよばれ、けわしい大山脈を形づくっている、4)( D ) に形成された造山帯は(Y)古期造山帯とよばれ、長期間の侵食によって低くなだらかな山地になっている、5)古期造山帯より古い陸地は安定陸塊(安定大陸)で( A ) 変動が起こらず平坦である、というものである。
このような説明の問題点は次のように三つにまとめられる。
i)変動帯と造山帯の説明が不正確、あるいは誤っている。地向斜造山論由来の造山帯と、プレート論由来の変動帯との区別が不十分であり不適当である。ⅱ)山岳地域を含めた世界の大地形の説明に、新期造山帯・古期造山帯・( E )という地質学の概念を使っていることの問題。つまり、地形と地質の概念を混同している。ⅲ)新期造山帯の山は険しく、それ以外の山はなだらかという説明は事実と異なっている。

出典)岩田修二:高校地理教科書の「造山帯」を改訂するための提案 より 

4

22 早稲田 教育 地理 4

1 / 8

問1 文中の空欄Aにもっともよくあてはまる語をそれぞれ以下より選び、 マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。

2 / 8

問1 文中の空欄Bにもっともよくあてはまる語をそれぞれ以下より選び、 マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。

3 / 8

問1 文中の空欄Cにもっともよくあてはまる語をそれぞれ以下より選び、 マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。

4 / 8

問1 文中の空欄Dにもっともよくあてはまる語をそれぞれ以下より選び、 マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。

5 / 8

問1 文中の空欄Eにもっともよくあてはまる語をそれぞれ以下より選び、 マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。

6 / 8

問2文中の下線部(X)にあてはまらないものをそれぞれ以下より選び、マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。

7 / 8

問2文中の下線部(Y)にあてはまらないものをそれぞれ以下より選び、マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。

8 / 8

問3 著者が挙げる問題点i) ~ⅲ)に関連して、以下の文章イ~ニのうち誤っているものを一つ選び、マーク解答用紙の所定欄にマークしなさい。 

問4 著者は、問題点ⅱ)であげた地質学の概念は、地下資源の分布を説明するには便利であると述べている。以下の文章中の空欄1~5にあてはまる語を記入しなさい。

 世界で大規模に採掘されている鉄鉱床は、約20億年前に海底で沈殿・堆積した縞状鉄鉱であり、オーストラリアのウェスタンオーストラリア州( 1 ) 地区、ブラジルのカラジャス鉄山などがある。
 一方、世界のおもな炭田は、アメリカのアパラチア炭田や、インド北東部にあり国内最大の ( 2 )炭田など のように、造山帯内に形成された堆積盆や周辺の湿地帯(デルタ地域など)に成立した「森林の化石」といえる。
 石油鉱床は、油を通さない岩層で遮られた( 3 ) 構造部分に形成される。アラビアプレートとユーラシアプレートの接する中東地域は世界有数の油田地帯であり、サウジアラビアの( 4 )油田は世界最大の埋蔵量を持つ。一方、近年はナイジェリアなど ( 5 ) 湾沿岸部やブラジル大西洋岸などの安定陸塊周辺の海底でも大規模油田が発見されている。

解答

1      2      3      4      5   

解説は以下のページから。

解説はここ

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