2-32 電力

地理2

【電力の利用】

電力 = 二次エネルギー(エネルギーからつくるエネルギー)の代表

(1      )

総発電量の7割を占める。石炭資源に恵まれた国に多く、電力の生産・消費は経済規模の規模と対応する。

(2      )

大河川があり、水資源に恵まれた国に多い

(3      )

石油資源の乏しい国に多い

石炭の割合が多い国 … (4      )が67.9%、(5      )が74.0%

石油の割合が多い国 … (6      )が6.6%

天然ガスの割合が多い国 … (7      )が47.5%、(8      )が47.7%

原子力の割合が多い国 … (9      )が71.5%

水力の割合が多い国 … (10      )が59.5%、(11      )が62.9%

(12      )

2011年の福島の原子力発電所の事故をうけて、2022年までに原子力発電を停止することを決定。

もともとドイツは世界第8位の石炭産出国であるため、石炭での発電割合が高い。しかし、原子力発電の廃止と同時に、再生可能エネルギーの割合を2014年の段階で28%だったものを、2035年までに55~60%に高めることを目指している。

(13      )

北海に油田・ガス田を有している資源大国(イギリスも同様)。天然ガスの生産量は世界第7位。しかし、水力発電の割合が高く(95%)、石炭・石油・天然ガスを合わせた火力発電の割合はわずか1.9%しかない。ノルウェーの石油・天然ガスの多くはイギリスに輸出されており、外貨獲得の手段となっている。

水力発電がさかんな地域

北欧地域は一人当たりの電力消費量が高い地域(寒冷地で暖房が必要)。このような地域は自然に恵まれているため水力発電がさかんになる。アイスランド(69.7%)、ノルウェー(95.0%)、スウェーデン(38.7%)、フィンランド(19.0%)。同じような条件では、カナダ(59.0%)、スイス(54.6%)などがある。

火力発電がさかんな地域

アジア・太平洋地域は火力発電の割合が高い。

石炭産出量世界1位の中国、2位のインド、4位のインドネシアは石炭火力発電が主力。

天然ガス産出量3位のイラン、9位のサウジアラビア、産油国であるエジプトやマレーシアでは天然ガスと石油が主力。また、日本、韓国、台湾、タイといった資源非産出国は輸入石炭・天然ガスによる火力発電が主流。

日本・韓国・台湾は自前のエネルギーとして原子力発電を推進していたが、福島の原子力発電所の事故を経て台湾は2025年までに原子力発電を全廃し、太陽光と風力で補うことを決定。韓国も2017年の文在寅政権になってから脱原発・脱石炭へと舵を切っている。

原子力発電所の事故

1952 カナダ        チョークリバー発電所事故                レベル5

1957 イギリス        ウィンズケール原子炉火災事故        レベル5、33人以上が死亡

1957 ロシア         キュシュテム ウラル核惨事               レベル6、死者数千人?

1979 アメリカ       スリーマイル島発電所事故               レベル5、初のメルトダウン

1980 フランス       サン=ローラン=デ=ゾー原子力発電所事故    レベル4

1986 ロシア         チェルノブイリ原子力発電所事故        レベル7、死者4000人

1987 ブラジル      ゴイアニア被ばく事故                      レベル5、4名死亡

1990 スペイン       サラゴサ 放射線治療事故              11名死亡

1999 日本        東海村 JCO 臨界事故                  レベル4、2人死亡

2011 日本          福島第一原子力発電所事故           レベル7

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電力1

1 / 9

シリコンなど半導体でできた太陽電池を使い,光のエネルギーを直接電気にかえる発電形式を何というか。

2 / 9

カナダやスイスなどのように,水力発電を主とし,火力発電が補助的な役割にある型。

3 / 9

イギリスやサウジアラビアなどのように,発電量の多くが火力発電によって占められる型。

4 / 9

廃材や家畜の糞尿,一般家庭からでるごみなど,動植物や微生物の中で燃料に転化できる生物エネルギーを利用した発電形式を何というか。

5 / 9

アメリカ合衆国や日本などのように,火力発電を主とし,水力発電が補助的な役割にある型。

6 / 9

エクアドルなどのように,水力発電と火力発電がほぼ相半ばする型。

7 / 9

ノルウェーやブラジルなどのように,発電量の多くが水力発電によって占められる型。

8 / 9

洪水防止・舟航の安定・各種用水の供給・発電など,河川水の多面的な利用を目的として建設されたダムを何というか。

9 / 9

フランスの電源別電力構成で最も大きな割合を占めるのは何か。

107

電力2

1 / 7

ニュージーランドのワイラケイ発電所などのように,地下にある高温の熱水や蒸気を利用して電力を得る発電形式を何というか。

2 / 7

偏西風が卓越するオランダやデンマークなどにみられるように,風の力を利用して電力を得る発電形式を何というか。

3 / 7

核分裂の際に生じる熱の利用で得た蒸気でタービンを回転させ,これによって電力を得る発電形式を何というか。

4 / 7

石炭・石油などの燃料により生じた高温・高圧の蒸気でタービンを回転させ,これによって電力を得る発電形式を何というか。

5 / 7

フランスのランス発電所などのように,潮の干満による潮位差を利用して電力を得る発電形式を何というか。

6 / 7

高速中性子を使って,運転中に消費する核燃料よりも多量の新核分裂物資を生産する原子炉を何というか。

7 / 7

水の落下エネルギーによりタービンを回転させ,これによって電力を得る発電形式を何というか。

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