日本は自然が豊かな国ですが、同時に地震や台風、火山の噴火など、さまざまな災害が起こりやすい国でもあります。もし災害が起きた時、自分や大切な人の命を守るためには、日頃からの備えがとても大切です。ここでは、代表的な災害と、私たちができることを説明します。
風水害について
風水害は、台風や大雨によって引き起こされる災害で、強い風による被害のほか、大雨による浸水や土砂災害などが含まれます。
近年、気候変動の影響もあり、これまで経験したことのないような大雨が増えています。大雨による浸水は、大きく分けて「内水氾濫」と「外水氾濫」があります。
内水氾濫は、下水道や水路などの排水能力を超えて、マンホールから水が溢れたり、道路が冠水したりする現象で、都市部で起こりやすく、「●●●型洪水」とも呼ばれます。アスファルトで覆われた都市部では、雨水が地面に吸収されにくく、短時間で洪水が発生しやすいのです。
一方、外水氾濫は、河川の水が堤防を越えたり、堤防が決壊したりして、周辺の地域に水が流れ込む現象です。
また、道路が周囲より低くなっている場所を「●●●」と言いますが、大雨の際には水が溜まりやすく、非常に危険です。
近年、大雨の原因としてよく聞くようになった「●●●」は、同じ場所に次々と雨雲が流れ込んで大雨を降らせる現象で、狭い範囲に集中的に非常に激しい雨を降らせ、大規模な災害を引き起こすことがあります。
2018年7月の西日本豪雨や2019年の東日本台風(令和元年東日本台風)では、線状降水帯などが原因で記録的な大雨となり、河川の氾濫や土砂災害、浸水被害が多発しました
火山の噴火について
日本には約110もの活火山があり、世界でも火山活動が活発な国です。
火山は、地下にあるマグマが地表に噴き出す現象です。噴火の際には、火山灰や火山礫(火山岩の破片)、溶岩流などが放出され、火砕流(高温の火山灰や火山ガスなどが一体となって高速で流れ下る現象)が発生することもあります。
火砕流や溶岩流は速い速度で広がり、人や建物に大きな被害を与え、火山灰は遠くまで飛び、生活や交通に影響を及ぼします。2014年の御嶽山噴火では、多くの登山者が噴火に巻き込まれ、大きな被害が発生しました。
また、2018年には草津白根山が噴火し、火口周辺に火山灰などが降りました。
地震と津波について
日本は「地震大国」とも呼ばれ、多くの地震が発生します。地震は、地下の岩盤がずれ動くことで発生する現象で、地震の揺れによって建物が倒壊したり、火災が発生したりするほか、海底で大規模な地震が発生すると、巨大な波「津波」が発生することがあります。
特に、海岸線が複雑に入り組んだ地形である「●●●海岸」では、津波の波が高くなりやすく、被害が大きくなる傾向があります。
また、近い将来、高い確率で発生するとされている「●●●地震」は、日本の太平洋沿岸で起こる可能性が高い大規模地震で、津波や地盤の崩壊による大被害が懸念されています。
2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)では、巨大な津波が発生し、東北地方の沿岸 部に壊滅的な被害をもたらしました。2016年の熊本地震では、震度7の激しい揺れが2度も発生し、大きな被害が出ました。

1995年以降に日本で発生した震度6以上の地震一覧
| 地震の名称 | 発生年月日 | 震源地 | 震度 | マグニチュード | 死者数 |
| 阪神・淡路大震災 | 1995-01-17 | 淡路島北部 | 7 | 7.3 | 6434 |
| 鳥取県西部地震 | 2000-10-06 | 鳥取県米子市 南方約20 km | 6強 | 7.3 | 0 |
| 宮城県北部地震 | 2003-07-26 | 宮城県北部 | 6弱 | 6.4 | 0 |
| 新潟県中越地震 | 2004-10-23 | 新潟県中越地方 | 7 | 6.8 | 68 |
| 福岡県西方沖地震 | 2005-03-20 | 福岡県北西沖 | 6弱 | 7 | 1 |
| 新潟県中越沖地震 | 2007-07-16 | 新潟県上中越沖 | 6強 | 6.8 | 15 |
| 岩手・宮城内陸地震 | 2008-06-14 | 岩手県内陸南部 | 6 | 7.2 | 13 |
| 駿河湾地震 | 2009-08-11 | 静岡県御前崎沖 | 6弱 | 6.5 | 1 |
| 東日本大震災 | 2011-03-11 | 三陸沖 | 7 | 9 | 20000 |
| 長野県北部地震 | 2011-03-12 | 長野県北部 | 6弱 | 6.6 | 0 |
| 静岡県東部地震 | 2011-03-15 | 日本 静岡県東部 | 震度6強 | 6.4 | 0 |
| 淡路島地震 | 2013-04-13 | 兵庫県淡路島付近 | 6弱 | 6.3 | 35 |
| 長野県神城断層地震 | 2014-11-22 | 長野県北部 | 6弱 | 6.7 | 0 |
| 熊本地震 | 2016-04-16 | 熊本県 | 7 | 7 | 277 |
| 内浦湾地震 | 2016-06-16 | 内浦湾 | 6弱 | 5.3 | 0 |
| 鳥取県中部地震 | 2016-10-21 | 鳥取県中部 | 639 | 4.2 | 0 |
| 大阪府北部地震 | 2018-06-18 | 大阪府北部 | 6弱 | 6.1 | 6 |
| 北海道胆振東部地震 | 2018-09-06 | 北海道胆振地方中東部 | 7 | 6.7 | 44 |
| 石川県能登半島地震 | 2023-05-05 | 能登半島沖 | 6強 | 6.5 | 1 |
| 能登半島地震 | 2024-01-01 | 石川県能登地方 | 7 | 7.6 | 241 |
プレート型の地震と断層型地震
地震にはプレートの境目で起こる「プレート型の地震」と断層により起こる「断層型」の地震があります。近年の地震では、東日本大震災が前者、熊本地震や能登半島地震は後者です。
以下に違いをまとめました。
| プレート型地震 | 断層型地震 | |
| 発生 | プレート境界で発生する地震です。海洋プレートが陸側プレートの下に沈み込む際に、陸側プレートが引きずり込まれてひずみが蓄積します。ひずみが限界に達すると、陸側プレートが一気に跳ね上がり、地震が発生します。 | 1つのプレート内部で発生する地震です。プレート内部の弱い部分(断層)で、ひずみが蓄積し、限界に達すると地震が発生します。 |
| 発生場所と深さ | 主に海溝やトラフ付近で発生します。 比較的深い場所で発生することが多いです。 | 陸地の浅い場所(深さ約30km以内)で発生します。 活断層に沿って発生することが多いです。 |
| 揺れの特徴 | 遠くから発生するため、長周期の揺れが多く、持続時間も長い傾向があります。 | 震源が近いため、短周期の強い揺れが特徴で、持続時間は比較的短いです。 |
| 発生頻度と規模 | 発生頻度は約100年に1回程度です。 一般的に規模が大きく、マグニチュードの最大値も大きい傾向があります。 | 発生頻度は1つの活断層において1000年から1万年程度です。 プレート型地震に比べて規模は小さいですが、局所的に大きな被害をもたらす可能性があります。 |
| 影響範囲 | 広範囲に影響を及ぼし、津波を伴うことがあります。 | 影響範囲は比較的狭いですが、震源近くでは激しい揺れを引き起こします。 |
防災の基本:「自助・共助・公助」
災害から身を守るためには、「自助・共助・公助」の考え方が大切です。
自助は、自分の身は自分で守る、という考え方で、日頃から災害に備えて、非常用持ち出し袋を用意したり、避難場所を確認したりすることが大切です。
共助は、地域の人たちと助け合う、という考え方で、近所の人と声を掛け合ったり、避難所などで協力したりすることが大切です。
公助は、国や自治体などが支援する、という考え方で、避難所の開設や物資の配給などが行われます。
これら3つがうまく機能することで、災害に強い社会をつくることができます。
ハザードマップと自然災害伝承碑
●●●は、各自治体が作成している、災害のリスクを示した地図で、自分の住む地域の危険な場所や避難場所を示しています。浸水想定区域や土砂災害警戒区域などが色分けして表示されており、自分の住んでいる地域にどのような危険があるのかを知ることができます。市町村が作成しているので、必ず確認しましょう。
自然災害伝承碑は、過去の災害の教訓を後世に伝えるために建てられた石碑や記念碑で、地域の災害の歴史を知る上で重要です。過去の災害の様子や避難の教訓などが刻まれており、地域の防災意識を高める役割を果たしています。自然災害伝承碑の地図記号が作られています。必ず覚えてください。
特別警報と命を守る行動
近年、「数十年に一度」といった規模の非常に危険な災害が予想される場合に、「●●●」が発表されるようになりました。
特別警報は、警報よりもさらに危険な状況を知らせる情報で、2013年から運用が始まりました。特別警報が発表された場合は、ただちに命を守るための行動をとることが重要です。避難指示が出ていなくても、身の安全を確保することを最優先に行動しましょう。「自らの命は自らが守る」という意識を持ち、早めの避難を心がけましょう。
災害はいつどこで起こるかわかりません。日頃からハザードマップを確認したり、避難場所や避難経路を確認したりするなど、備えを怠らないようにしましょう。
そして、もし災害が起きた時は、落ち着いて、自分の命を守るための行動をとることが何よりも大切です。
防災は難しく感じるかもしれませんが、少しずつ学んでいくことが大切です。家族や友達と一緒に、防災について話し合ってみてください。そして、いざという時に備えて、避難場所や非常食の準備などを行いましょう。みんなで協力して、災害に強い社会をつくっていくことが大切です。

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