自然災害

2023年の水害と猛暑

2023年に日本で起きた自然災害についてお話しします。自然災害とは、地震や台風、火山噴火など、自然の力で人間の生活に影響を与える出来事のことです。自然災害は予測が難しく、被害が大きくなることがあります。そのため、自然災害に備えて、正しい知識や対策を学ぶことが大切です。

2023年に日本で起きた自然災害の中で、特に多かったのは水害や猛暑です。水害とは、雨がたくさん降って川が氾濫したり、土砂が崩れたりすることで、家や道路などが水に浸かったり壊れたりすることです。猛暑とは、気温が高くて暑い日が続くことで、体調を崩したり熱中症になったりすることです。

水害や猛暑は、異常気象という現象と関係があります。異常気象とは、気候の変動や温暖化などの影響で、普通ではない天気が起こることです。例えば、季節に合わない雨や雪が降ったり、平年よりも気温が高かったり低かったりすることです。異常気象は、自然災害の原因になったり、被害を増やしたりすることがあります。

2023年に日本で起きた水害や猛暑の例を見てみましょう。

  • 6月には、九州地方で梅雨前線が停滞し、記録的な大雨が降りました。福岡県や佐賀県では、川が氾濫したり土砂崩れが起きたりして、多くの人が避難したり亡くなったりしました。この大雨は、インド洋で発生した低気圧が日本付近に停滞したことで引き起こされました。
  • 7月には、北海道で猛暑が続きました。札幌市では、最高気温が37.1度を記録しました。これは、北海道で観測された最高気温の中で2番目に高いものです。この猛暑は、太平洋高気圧の勢力が強まって北海道付近にまで広がったことで引き起こされました。
  • 8月には、関東地方で豪雨が発生しました。東京都や千葉県では、1時間に100ミリを超える雨が降りました。これは、台風10号の影響で湿った空気が流れ込んだことで引き起こされました。

これらの水害や猛暑は、人々の生活に大きな影響を与えました。家や学校や職場などが水没したり損壊したりしました。交通機関やインフラも停止したり被害を受けたりしました。また、体調不良や熱中症などの健康被害も多く報告されました。

線状降水帯

線状降水帯というのは、雨雲が一直線に並んでいるときにできるものです。この雨雲は、風の向きや気温の差などによって形成されます。

線状降水帯ができると、同じ場所に長時間雨が降り続けます。そのため、川が氾濫したり、土砂崩れが起きたりする危険があります。豪雨とは、1時間に80ミリメートル以上の雨が降ることを言います。これは、1時間に80リットルの水が1平方メートルの地面に降るということです。豪雨が降ると、道路が冠水したり、家が浸水したりすることがあります。

線状降水帯と豪雨は、気象庁が発表する警報や注意報に注意して、早めに避難するなどの対策を取る必要があります。このように、線状降水帯と豪雨は、私たちの生活に大きな影響を与える天気現象です。

今日は、気象庁はどのような災害対策をしているのでしょうか。災害対策とは、台風や大雨、地震などの自然災害が起きたときに、どうやって人々の安全を守るかということです。気象庁は、災害対策のために、さまざまな情報を発表しています。その中でも、特別警報や線状降水帯警報、キキクルなどは、特に重要なものです。

まず、特別警報とは、非常に強い台風や大雨などが発生したときに、気象庁が発表する最も高いレベルの警報です。特別警報が発表されたら、命を守るために、すぐに安全な場所に避難する必要があります。特別警報は平成25年から始まったもので、近年自然災害が多発していることがその背景にあります。

次に、線状降水帯警報とは、短時間で激しい雨が降ることを予測したときに、気象庁が発表する警報です。線状降水帯警報が発表されたら、土砂崩れや河川の氾濫などの災害が起きる可能性が高いので、危険な場所から離れる必要があります。

最後に、キキクルとは、気象庁が作った災害の危険を知らせるサービスです。大雨・洪水などの災害が起こりそうになると、キキクルのページからどこに危機が迫っているのかを確認することができます。これを見て我々国民は「生命を守るための行動」を取ります。キキクルを見て、自分がいる場所が「紫」ならば「危険」ということですから、すぐに避難を始めることが大切です。この情報はスマートフォンを通じて受け取ることもできます。情報化社会になると、こういうことも可能なのです。

地震と火山噴火

日本は環太平洋火山帯の一部にあります。環太平洋火山帯は世界の活火山の75%が集中していると言われています。また、世界の地震の90%もこの地域で発生していると言われています。

地震はプレートの境目で発生するもの、活断層によって発生するもの、火山性の地震などがあります。日本はそのいずれも発生する地域です。特に日本は4つのプレートが集中するところにあるので、特に地震がたくさん発生している地域です。

現在大規模な地震が警戒されているところとして、南海トラフがあります。トラフというのは海溝と同じように深くなっているところですが海溝よりも浅い場所です。南海トラフの場所を確認しておきましょう。

地震

地下で地殻板がずれることで起こる揺れのことです。地震によって建物が倒壊したり、道路や橋が破損したりします。また、海底で大きな地震が起こると、津波という高い波が発生することがあります。

例えば、令和4年(2022年)3月16日に福島県沖で発生した地震は、マグニチュード7.4で最大震度6強を観測しました。この地震では、建物の倒壊や火災などで4人が死亡し、247人が負傷しました。また、この地震では最大1.44メートルの津波が観測されました。津波は海岸線に沿って住宅や道路などを破壊したり、浸水させたりすることがあります。

なお、地震の時に起こるものを津波と言います。それに対して、台風の時に起こる高い波は高潮と言います。間違えないようにしましょう。下の図が高潮の起こる仕組みです。

火山噴火

地下のマグマが地表に噴き出すことです。火山噴火によって溶岩や火山灰が降り注ぎます。溶岩は熱くて固まると硬い岩になるので、道路や建物を破壊します。火山灰は空気や水質を汚染したり、農作物や家畜に影響を与えたりします。

ハザードマップ

自然災害は予測が難しく、突然起こることがあります。そのため、自然災害に備えて、日頃から防災の知識を身につけることが大切です。

防災の知識の一つとして、ハザードマップを知っていますか?ハザードマップとは、自然災害が起こった場合に、どの地域が危険なのかを示した地図のことです。例えば、洪水が起こった場合に、どの川が氾濫する可能性が高いのか、どの道路が通行できなくなるのかなどが分かります。

ハザードマップは、地方自治体(都道府県市町村)が作り、市町村や消防署などで配布されていることが多いです。インターネットでも見ることができます。

ハザードマップを見ることで、自分の住んでいる地域や学校や家族のいる場所が、どのような危険にさらされているのかを把握することができます。また、自然災害が起こった場合に、どこに避難すべきなのか、どのルートで避難すべきなのかも分かります。ハザードマップを見ておくことで、自然災害に遭遇した時にパニックにならずに冷静に行動することができます。

ハザードマップは、自然災害の種類や地域によって異なります。自分が住んでいる地域やよく行く場所のハザードマップをチェックしてみましょう。そして、家族や友達とも話し合ってみましょう。自然災害に対する防災は、一人ではなくみんなで行うことが大切です。

地図と防災

地図は自分の住んでいる場所や周りの環境を知るためにとても役立ちます。特に、自然災害が起こったときには、地図を使って安全な場所や避難経路を探すことができます。

自然災害伝承碑

自然災害伝承碑とは、過去に起こった津波や地震などの災害の記録や教訓を刻んだ石碑のことです。日本には約1500箇所に自然災害伝承碑があります。これらの石碑は、地図上で見ることができます。

例えば、東日本大震災で被害を受けた岩手県大槌町には、「高台へ逃げよ」という言葉が書かれた石碑があります。この石碑は、1896年に起こった明治三陸津波の被害を忘れないようにと建てられました。

この石碑の位置を地図で調べると、海岸から約4キロメートル離れた高台にあることがわかります。このことから、津波がどれだけ遠くまで押し寄せるかを想像することができます。自然災害伝承碑は、私たちに災害の恐ろしさや防災の大切さを教えてくれる貴重な資料です。

下のものが自然災害伝承碑の地図記号です。(国土地理院HPより)

避難所

避難所とは、自然災害が起こったときに一時的に安全な場所で生活するための施設のことです。避難所には、公共の建物や学校、体育館などが使われます。避難所では、食事や水、毛布などの必需品が提供されます。また、医療や相談などのサービスも受けることができます。避難所も地図で見ることができます。

例えば、東京都港区にある芝公園小学校は、地震や火災などの災害が起こったときの避難所に指定されています。この学校の位置を地図で調べると、東京タワーや増上寺などのランドマークが近くにあることがわかります。このように、避難所は目印や道案内にも役立ちます。避難所は、私たちに安心や支えを与えてくれる大切な施設です。

下の図は避難所の地図記号の説明です。(国土地理院HPより)

地図の活用

地図は自分の住んでいる場所や周りの環境を知るだけでなく、自然災害が起こったときに安全な場所や避難経路を探す手助けをしてくれます。また、自然災害伝承碑や避難所などの施設も地図で見ることができます。

これらの施設は、私たちに災害の恐ろしさや防災の大切さを教えてくれるとともに、安心や支えを与えてくれます。地図は防災にとってとても重要なツールです。みなさんも地図を使って、自分の住んでいる場所や周りの環境をよく知って、災害に備えましょう。

関東大震災100年

2023年9月1日は関東大震災から100周年でした。

これを機会に防災について考えてみましょう。災害が起きたときに国などが助けてくれる「公助」だけでなく、自分で自分を守る「自助」、地域の人々が助け合う「共助」も大切だと言われています。そして、「防災」だけでなく、「減災」ということも考えていくことが必要です。

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