火山と防災

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地理総合 火山

日本に現在ある温泉の中で、一番湯温が高いものは何℃でしょうか?

長崎県にある小浜温泉だそうです。湯温は105℃。沸点を超えるなんて信じられませんね。一日15000トンのお湯が湧き出ていて、熱量(温度 ✖︎ 湯量)が日本一だそうです。熱量に関しては世界一であるとしてギネス記録に申請中とのこと。世界一と認められる日が近いかもしれません。

火山とは

火山は(1      )が地上まで上昇して噴出することによって形成される

過去1万年以内に噴火があった火山は(2      )と呼ばれ、気象庁が常時監視している

噴火による災害

火山の噴火による噴出物

軽いものから順に火山ガス・火山灰・火山砂・火山弾など

火山ガス

火口から噴出するガス。非常に高温で、雲のような状態になることがある。これが山体を下り、山麓に押し寄せてきたものを(3      )という

火山灰

火口から噴出した灰。吸い込むと肺や気管支に影響がある。農作物、電子機器、交通機関に影響を与える。火山灰が積もった台地も各地に形成されている。大雨などの時に土砂災害が起こりやすい

日本では偏西風の影響で火山の東側に火山灰が積もる傾向があります。関東地方には関東ローム層という火山灰土が広がっています。この火山灰をもたらした火山はどの山でしょうか。考えてみましょう。

火山弾

火口から噴出した石・岩。数kmほど飛ぶこともある。これにあたると建造物は当然壊れてしまう。人間にあたり、死亡することもある。

(4      )

大雨によって斜面の土砂や岩石が流されること

桜島の噴火によって埋没した鳥居

火山のめぐみ

観光地になる

火山、カルデラ湖などは美しい景色を作り出し、景勝地となる

ユネスコ(国連教育科学文化機関)から(5      )に指定されているところもある

また、(6      )は人々に癒しを与える

霧島ジオパーク(鹿児島・宮崎)

資源エネルギーをもたらす

マグマの上昇は金・銀・銅などの地下資源を地球内部から上昇させている

(7      )発電はマグマによる地熱を利用している

八丁原地熱発電所(大分県)

繰り返される災害

日本列島の周りにはプレートの境界が集中している

→ 歪みが溜まると地震が起こる。したがって、周期的に地震が起こりやすい

起こりやすい場所は(8      )や(9      )

そこで、過去の災害の記録から被害を防ごうという試みがなされている

・ 過去の文書などの記録を確認する

・ 津波が到達した場所にある石碑などを(10      )とする

・ 地層などを調べる

地震の予知は難しいが、火山の噴火については成功したこともある

例)2000年の有珠山の噴火では事前に緊急火山情報を発令し、住民を避難させた

例)2014年の御嶽山の噴火では突然の噴火により59名が死亡

災害が大きくなるところ

地震では、岩盤によって揺れ方が変わる

小さいところ

岩盤が地表面に露出しているところ(山地など)

大きいところ

地盤が軟弱なところ(泥炭地、三角州、埋立地、盛り土)

災害を防ぐために

(11      )

地方自治体が作成し公表している。災害ごとに発生の確率と被害の可能性を地図にしている

各個人で避難行動をシミュレーションしておくことも大切

草津温泉

「お医者様でも草津の湯でもほれや病は治りゃせぬ」と言われた草津温泉です。ここはフォッサマグナに位置しており、巨大なU字溝に柔らかい堆積物が堆積しています。そこで、断層が作られやすく、その断層から火山が生成されています。したがって、温泉ができやすいところだと言えます。近くには白根山があります。本白根山は2018年に3000年ぶりに噴火しました。警戒が薄かったこともあり、噴石がゲレンデに降り注ぎ、10名の死者を出したそうです。

しかし、このような自然条件のおかげで豊かな温泉がわいています。草津の温泉の特色はまず強い酸性(pH2)であること。そして、温度が非常に高い(50℃を超える)ことです。だからと言って冷水を混ぜて冷ますことはしません。湯もみをしたり、木樋(もくひ)に通して外気を当てたりすることで適温に冷まします。木樋は湯の花をとるのにも使われます。

溶岩流の流れたところを色で塗ると、その先に温泉街があります。鏡池は2018年の噴火点となった場所です。底は砂が模様を作っています。白根山を見ると、新鮮な噴出物で覆われたところは今でも無植生となっています。場所によっては火山ガスが噴出しているところもあり、長い時間そこに止まるのは危険な場所だそうです。

この噴出物が堆積した場所は黒墨土になります。そこに肥料を投入したのが高原野菜で有名な嬬恋村です。嬬恋村は白根山の南側、浅間山麓にあります。

白根山から流れ出る地下水は強酸性であるため、そのままでは農業に使えません。そこでこの周辺のダムは石灰石を入れてあり、水を中和させるそうです。

(写真は地理月間 NO563 より)

家を買う時にはいろいろなことを考えて検討することが必要ですね。

もちろん、住み始めた後も災害の被害を少なくすることは可能です。とても考えさせられた番組でした。YOUTUBEにあったので、掲載しておきます。

2021年、熱海で発生した土石流です。

2014年、御嶽山の噴火の様子

1991年(平成3年)、雲仙・普賢岳で発生した火砕流の様子

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