東アジア情勢

現在、東アジアは激動の時代を迎えています。

中華人民共和国

まず、中国で注目されるのは台湾問題です。中国は台湾問題について、一貫して一つの中国の原則を堅持し、台湾との対話と協力を推進すると表明しました。しかし、中国が台湾に武力侵攻する可能性があるのではないかと言われ、台湾海峡問題は大きな注目点になっています。

外交面では米中対立も問題になっています。アメリカとの間で経済的な対立があり、また、軍事面、人権面などでもさまざまな対立を抱えています。

例えば、AppleやGoogleは中国ではサービスを展開していません。中国にもXiaomiやHuawaiなどの大手ICT企業がありますが、アメリカからの半導体が手に入らない中サービスを展開しています。

日本との関係では、日中平和友好条約45周年を機に、日本との関係改善と戦略的互恵関係の構築を目指すと述べました。しかし、福島の原子力発電所処理水の問題などで対立が起こっています。

中国はロシアと伝統的に友好関係を築いてきました。そのため、ウクライナ紛争についても戦争を支持しているわけではないもののロシア寄りの立場をとっています。プーチン大統領と習近平主席の会談も行われました。今後、中国がどのような役割を果たすのかについても注目されます。

一方、中国国内を見ると、大きな不動産会社が資金難に陥るなど経済面で不安が出ています。そのような中で習近平主席は異例の3期目の主席になりました。

習近平氏の独裁とも言われる体制の中で中国は経済面でも外交面でもさまざまな課題を抱えています。

大韓民国

韓国は文在寅(ムンジェイン)大統領から尹錫悦(ユンソンミョル)大統領へという政権交代が起こりました。

政権交代に伴い、日韓関係の再構築と協力拡大を掲げました。歴史問題や経済問題などの障害を乗り越え、未来志向的なパートナーシップを築くことが重要だと強調しています。

首脳同士の会談が行われるなど、ここ数年の冷え切った日韓関係が改善へと向かっているように見えます。

朝鮮民主主義人民共和国

北朝鮮は拉致問題や核開発・ミサイル問題に対して、国際社会からの圧力に屈しないという姿勢を示しました。

自国の安全保障と主権を守るために必要な措置を取ると主張し、対話の条件を厳しく設定しています。

自前の偵察衛星の打ち上げを目指したり、ミサイル実験を繰り返したりなど軍事的な行動を繰り返しており、日本にとって大きな危険であると言えます。北朝鮮のミサイル実験によりJアラートが発せられ、国民生活に影響が出たということもありました。

北朝鮮とロシアも伝統的に友好関係を築いています。ただし、明らかに北朝鮮が格下でした。ウクライナ紛争が起こり、北朝鮮はロシアを支持しています。プーチン大統領と金正恩第一書記の会談も行われました。このような中で北朝鮮とロシアの関係が変化するのか注目されています。

2023年は朝鮮戦争休戦からちょうど70年でした。朝鮮半島が再び平和になるためにさまざまな努力が行われています。

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