新型コロナウイルスの影響

新型コロナウイルス感染症

新型コロナウイルス感染症とは、2019年に中国で発見された新しいウイルスによって引き起こされる病気です。このウイルスは、人から人にうつることができて、せきやくしゃみ、のどの痛み、発熱などの症状を引き起こします。重症化すると、肺炎や呼吸困難などの合併症を起こすこともあります。このウイルスは、世界中に広がってパンデミック(世界的な流行)になりました。

パンデミックになったため、各国は感染拡大を防ぐためにさまざまな対策をとりました。例えば、外出や移動の制限、マスクの着用や手洗いの徹底、ワクチンの接種や検査の実施などです。これらの対策は、感染者数や死者数を減らす効果がありましたが、同時に経済や社会にも影響を与えました。

特に旅行業界や外食産業は大きな打撃を受けました。人々は旅行を控えたりキャンセルしたりすることが多くなりました。旅行会社やホテルや飲食店などは売り上げが激減しました。また、旅行先の国や地域との交流も減少しました。

しかし、2022年から2023年にかけて、感染状況が改善し始めました。ワクチンの普及や治療法の開発によって、感染者数や重症者数が減少しました。また、新しい変異株に対しても有効な対策が見つかりました。これらのことから、各国は規制を緩和することを決めました。例えば、ワクチンパスポートや検査証明書を持っていれば、入国や移動ができるようになったり、マスクの着用やソーシャルディスタンスの義務が解除されたりしました。

規制が緩和されると、人々は再び旅行を楽しむことができるようになりました。旅行客は増えてきました。旅行業界も回復し始めました。旅行先の国や地域との交流も活発になりました。こうして、新型コロナウイルス感染症拡大がおさまりつつある中、2023年になると規制が緩和され、旅行客が増えてきました。特に日本ではインバウンドと呼ばれる訪日外国人が増え、再び旅行業界や飲食業界に活気が戻りつつあります。

オーバーツーリズム

オーバーツーリズムという言葉を知っていますか?オーバーツーリズムとは、ある場所に観光客があまりにも多く集まって、その場所の自然や文化、住民の生活に悪影響を与えることです。例えば、観光客がゴミを捨てたり、騒音を出したり、歴史的な建物や遺跡を壊したりすると、オーバーツーリズムの問題が起こります。

オーバーツーリズムは、世界中の多くの場所で問題になっています。特に、日本では、2023年になって新型コロナウイルス感染症の感染状況が改善する中で旅行が再開されました。インバウンドも元に戻りつつある中で、日本の美しい自然や豊かな文化に興味を持つ外国人観光客がたくさん来るようになりました。それはとても嬉しいことですが、一方で、オーバーツーリズムの問題も出てきています。

例えば、京都では、桜や紅葉の季節には、観光客でごった返します。そのため、バスやタクシーが渋滞に巻き込まれたり、お寺や神社が混雑したりします。また、観光客がマナーを守らずに写真を撮ったり、声を荒げたりすることもあります。これらのことは、京都の住民や文化にとって迷惑ですし、観光客自身も楽しめないかもしれません。

そもそも、新型コロナウイルス感染症拡大の中で、多くの旅行関係・飲食関係の会社では働く人を減らしました。タクシーなども運転手が大幅に減ったそうです。急に観光客が増えても、増えた観光客に対応しきれないということは十分に考えられます。こうして、多くの店で混雑が発生する、タクシーを捕まえることができないなどの問題が発生しています。

オーバーツーリズムの問題を解決するには、どうすればいいでしょうか?一つの方法は、観光客が行きたい場所や時間を分散させることです。例えば、京都だけでなく、他の地域や都市にも魅力的な観光スポットがあります。また、桜や紅葉だけでなく、他の季節や時間帯にも美しい景色があります。観光客は、自分の興味や好みに合わせて旅行プランを立てることができます。

もう一つの方法は、観光客がマナーを守ることです。例えば、ゴミは持ち帰ったり分別したりすることや、静かに振る舞うことや、歴史的な建物や遺跡に触らないことなどです。これらのことは、日本の自然や文化を大切にすることにつながりますし、住民と観光客の関係も良好になります。

受け入れ態勢が整っていない、受け入れ態勢以上の観光客がきてしまうことによってこのようなことが起こってしまいます。

オーバーツーリズムの問題は今回初めて起こったわけではありません。どのような時に、どのようなことが起こるのか考えてみましょう。

今までの入試問題を見たときに、オーバーツーリズムの問題でよく見かけるのは石見銀山が世界遺産に登録されたときを例に挙げたものです。どのような問題か考えてみましょう。

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