共通試験試行調査 30年 ⑤

問1

まず、地図をしっかりと読むことが大切。下の図で、ピンクの蛍光色でなぞったのが大分市の市境。

アの文章は、大分市に入ると右側に山が見えるとある。これは赤の矢印の部分である。大分市に入ったところで進行方向右手に山がある。

イの文章は少し厄介。谷は低くなっていて両サイドが上り斜面になっているところ。これを等高線で表現すると、黄色い矢印の部分になる。Cのルートの進行方向右手、左手ともに、Cと並行方向に等高線が引いてある。等高線の先が高いところになっているから、両サイドに上り斜面があるということになる。実際には、ウを選んだ後に消去法でやってもいいと思う。

ウの文章は青い矢印の部分である。そもそも、この地図で標高が高い山は左上に集中している。ここを通るのはBだけである。

正解は②

問2

これも丁寧に地図を確認する。

①は下の地図で赤で囲んだところ。確かに路面電車はある。路面電車、鉄道などは頻出なので地図記号を必ずチェックすること。

②は青の蛍光色で囲んだところ。地図の右上だが、現在の地図でフェリー発着場がある。地図記号を知らなくても文字で書いてあるので問題はない。しかし、昔の地図を見ると、そこに陸地はなく海である。ということは、上の地図から下の地図までの期間のどこかで埋め立てたうえでフェリー発着場を作ったということである。これが謝っている文章。

③は左下のピンクのマーカーで塗ったところ。以前の軍用地が、現在一部は学校に使われている。最後に④。地図右側のオレンジの蛍光色で囲んだところ。区画整理がされ、碁盤の目状に道路が整備されている。上の地図では住宅がまばらであるが、下の地図ではびっしりと建物がある。おそらく住宅地であろう。

正解は②

問3

これも丁寧に読み込み、判定する問題。

①は正しい。1963年の数値を合計すると66%になる。この辺りは数値がキチンとしていて、判定はしやすい。②も正しい。1970年のグラフ以降臨海素材型工業は伸びており、同時に第二次産業人口も伸びている。③が違う。機械工業の大幅な伸びというのは正しいだろう。しかし、「第二次産業人口割合も拡大した」とあるが、ここが誤り。第二次産業の人口は増えているが、それ以上の第三次産業の人口が増えている。ということは、第二次産業の人口割合は減っている。④は正しい。面倒でも、しっかりと計算すること。グラフの通りの数値で計算すれば、2015年には72%まで上昇している。

正解は③

問4

これは、素直に結びつけていけば正解できる。

資料Dは働く女性・ワーキングマザーが増加していることがどの資料でわかるか、という問題。キを見れば、95年と15年の女性の年齢別の労働割合がわかる。これを見ればわかる通り、95年には「M」字型だったのがだんだんと真ん中の凹みがなくなっている。ということは、以前は結婚すると仕事を辞め、育児がひと段落した時点で仕事に復帰する女性が多かったということがわかるが、現在はそれが少なくなったということである。つまり、「ワーキングマザー」が増えたということがわかる。このことは知識として知っておいて良い。資料Eは市外からの転入についてなので、大分市と周辺市町村の人口増減が分かれば良い。つまり、カ。資料Fは大分市のどこに子育て世帯があるか分かれば良いのだからク。確実に得点したい問題。

正解は③

問5

まず、観光客について、Pは増加した背景、QとRは減少した背景に分けられる。

文章を見ると、増加した原因はサしかない。つまり、Pはサ。

減少した理由を見たときに、「石油危機」とある。これは1973年である。第二次石油危機を指したとしても1980年。これの影響はQである。よって、Qはシ。

残ったRがス。この文章を読むと、「日本経済における」急激な景気の悪化とある。1992年前後であるから、これが当てはまる。また、石油危機は日本におけるではなく、世界経済を巻き込んでいる。一方、バブル崩壊については、日本だけの事情ということを考えてもこれがふさわしい。

正解は①

石油危機はあちこちで見かける単語です。それだけインパクトがあった事件なのでしょう。これがいつごろなのかくらいは確実に覚えてください。

問6

これも確実に正解したい問題。

タは「歴史的・地理的」につながりの深い国なので韓国である。九州と韓国は地理的にも近く、歴史的にもさまざまな関係があった。また、旅行客が増える要因は言語などの問題もあるが、やはりどこに旅行に行くかと言ったら「安い・近い・短い日数で行ける」場所が人気になるのは当然だろう。つまり、アメリカ人より韓国人の方がたくさん九州を訪れるということである。

チについて、Yの観光客一人当たりの観光消費額の抑制というのは理論的におかしい。折角来てくれたのだから、たくさんお金を使ってくれた方がいいはずである。よって、Xがふさわしい。観光に関わる専門的な人材の育成は大きな課題になっている。とはいえ、長期休暇などしか観光客が増えない観光地では専門家が暇な期間が多いので、そのような点をどうするのかも課題になっている。

正解は③

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