共通試験 21−4

問1

アメリカの工業について考えれば正解できる。

アメリカでは第一次世界大戦後から自動車工業などが発展した。中心地はスノーベルトと呼ばれる五大湖周辺などである。つまり北東部が中心地であった。

戦後から現代にかけてアメリカでは航空産業やICT産業が発展していった。ここはサンベルトと呼ばれるアメリカ南東部に中心地が移動した。この地域はヒスパニックが多く、人件費が安いのが特色。

以上のことから、

正解は20は②、21は①

問2

テキサス州は天然ガスなどが産出し、工業が発展している。近年はシリコンプレーンと呼ばれる先端工業地帯も成立している。よって、工業用水の割合が高い。クがこれにあたる。

ネブラスカ州はグレートプレーンズに位置する。センターピボットを思い出せれば、地下水の割合が高いことは思い浮かぶ。これがカ。

マサチューセッツ州はアメリカ東部にある。ボストンが州都。ここから、生活用水の割合が高いことがわかる。また、湿潤気候であり、地表水の割合が高い。これがキ。

正解は⑤

問3

ワシントン州(X)は太平洋側。大陸の西岸は偏西風の影響を受け、年較差は小さくなる。このことから、サのグラフということがわかる。
アメリカ大陸西岸はCs気候が分布していて、夏の降水量が少なくなる。この知識があれば、さらに簡単に解ける。

ミシガン州は五大湖周辺にあり、内陸部なので、年較差は大きい。したがって、シ。

テンサイの方が考えやすい。テンサイは非常に低温になる地域で栽培される。したがって、ミシガンの方がテンサイの生産量は多いはず。したがって、ワシントン州はG、ミシガン州はH。

正解は①

問4

まず、アメリカ合衆国は太平洋側の州に行くとアジア系の割合が高くなる。このことからチがワシントン州。タがミシガン州。ミシガン州の州都デトロイトは自動車産業がさかんな地域。安い労働力となったのは黒人。したがって、黒人の割合が高い③が州都となる。ちなみに、ワシントン州の州都はシアトル。航空機産業がさかんな一方、マイクロソフトやスターバックス、アマゾンなどの企業の本社がある。

正解は③

問5

考えづらい問題だと思います。

3つのうち、「貧困水準以下の収入人口割合」と「持ち家率」は反比例の関係にありそう。つまり、高位と低位がひっくり返る傾向があるはず。その関係にあるのは、ミとム。ムを見ると、南部諸州が高位にある。これは、黒人が伝統的に多いためで、かつてはこの地域で綿花のプランテーションが行われており、黒人奴隷が使役されていた。奴隷解放が行われ、公民権運動が結実しても経済的格差は存在しており、BLACK LIVES MATTERという運動の背景にはこのようなこともある。

よって、貧困がム、持ち家率がミ。

残ったマが外国生まれ人口の割合であり、太平洋沿岸でアジア系、南西部でヒスパニック、ニューヨークなどの大都市では移民の割合が高くなっている。

正解は②

問6

政治の問題ではない。地理の問題なので、地理の知識を使うことが大切。

まず、民主党の獲得州は地図の左側と右上に集中している。西海岸は大丈夫。アメリカ北東部は「ニューイングランド」と呼ぶ。かつて、イギリスで宗教的に弾圧を受けていたピューリタンなどが移民してきた地である。

次に、五大湖周辺は先ほどの問題でも扱ったように、スノーベルトと言われ、自動車産業などがさかんだった地域である。海外からの輸入車の増加、国内工場の海外移転などによりアメリカ国内の自動車産業は衰えてきている。それを考えると、この地域で票を獲得するには、工場の海外移転を抑制するという政策を訴えれば良い。これで当選したのがトランプ候補。

正解は④

コメント