共通試験 思考調査 29年④

問1

まず、マドリードとアテネは地中海性気候。
夏に降水量が少なくなる。
ハイサーグラフだと夏に左側に寄ることになる。

つまり、①と③がこれに該当する。
タリン・ダブリンに比べて暖かいことも緯度が低いことで説明できる。
この区別は特に必要ないが、アテネが③、マドリードが①でいいのではないか。
考え方としては、アテネの方が緯度が低い。
他の因子がなければ緯度が低い方が気温は高くなるはずである。

タリンとダブリンだがCfb気候となるのは、ダブリンだろう。
北大西洋海流の影響が強い。

そこまでわからなくても、ダブリンは海洋性気候、タリンは大陸性気候の影響を強く受けるはず。
となると、ダブリンの方が年較差が大きく、タリンは小さくなる。

正解:●●●

類題 2009年 センター試験地理Bより

ほぼ同じ問題。考え方としては問題ないと思う。

あえてヒントを書けば、マドリードはCs気候

センター試験の時代から共通試験ではケッペンの気候区分を直接問う問題は出ていない。
(問題にも答えにもCsだのCfbなんていう用語は出てこない。)
でも、ある程度は理解していると簡単に問題が解けます。

正解:●●●

問2

AとBがちょっと迷う。
Cは地中海式農業をやっている=果樹栽培をしているのだろう。
イがこれにあたる。なんか、樹木栽培しているなというのがわかるだろうか?
これ、オリーブ畑。オリーブ畑はオリーブの木が土中の水分を吸い上げてしまうので
下草が生えないという特徴がある。

AとBだが、写真を見るとウが山地である。アルプス山脈だね。
これはBだろう。

Aはドイツ。残っている写真はアだから、答えは出ている。
じゃあ、この写真が何かというと、路村である。
これはなかなか難しい。
四角い畑があって、その周りに道があり、家屋はばらけている。(散村)

正解:●●●

類題 2009年 センター試験地理B 第4問

類題というほどではないかもしれないが、路村はこのような形で出題されている。
参考までに。

正解:●●●

問3

苦手な人はどこまでも苦手な分野。

ヨーロッパはゲルマン系=プロテスタント、ラテン系=カトリック、スラヴ系=東方正教が基本。
ただし、ドイツ南部はゲルマン系だけどカトリック、ポーランドはスラヴ系だけどカトリック。
ここは意外と重要。

ポーランドはG国。(ドイツと思った人!デンマークとの位置関係を確認しよう!)

ポーランドは意外と覚えておくといいことが多い。
農業では混合農業でジャガイモとライ麦を生産し、豚の飼育頭数が多い。
また、カトリックを信仰していることも大切。

以上のことから、Gにスラヴ系・カトリックを選ぶと、答えは③だとわかる。

ちなみにHはブルガリア。スラヴ系の東方正教の国。
私はこちらで選んだのですが、受験生の皆さんはG国で判断するのが王道だと思う。

正解:●●●

問4

これはあまりいい問題だとは思っていません。
明快な正文・誤文がないように思います。
あえて選ぶなら……。

① 誤文
EU内で流通する工業製品や農産物には関税をかけない。つまり、域内の人・物・カネの移動を自由にするのがEUの理念のはず。と考えれば誤文だけど、よくみると、EU内を流通するものがEU内産なのかどうかという点がよくわからない。ということまで考えれば判断できないとも言えるが、そこまで考えなくていいでしょう。

② 誤文
これは微妙。元々資源をめぐる国家対立をなくしていくというのがヨーロッパ統合の始まりだった。風力発電など自然再生エネルギーの共同利用を図りという部分を判定しろということだが、これを全くしていないということはないと思う。だから正文と言えなくもないけど、それがEUの直接の目的ではないし、何よりそれのために統合を進めたというのは言い過ぎなのでは、という気もする。
だから、誤文としました。ちょっと無理矢理っぽいですね。

③ 正文
これは正文にするしかないんじゃないかなと思います。EUが東側に伸びていったのは東欧諸国が(打算的な部分も含めて)のぞんだからとしか言いようがない。ウクライナも入りたがっていますよね。
ということで正文と判断します。

④ 誤文
これは明快。ワインを飲む文化がヨーロッパ全体にあるわけではない。
だって、ブドウの栽培限界はフランス中部でしょう。
そうすると、それより北ではワインは作れないですよね。

個人的にはウィスキー大好きですが、これはイギリス文化。
イギリスのEU離脱がワインを飲まないから、なんてことは聞いたことがない。

ということで、かなり強引です。
正直答えを見てほっとした問題でした。

正解:●●●

問5

まず、一人当たりGNIは大切な指標。
これが1万ドルを超えてくると先進国と言っていいのではないでしょうか。
国の豊かさがわかります。

ところで、一人当たりGNIの日本の値は約40000ドルです。
ということはPはかなり豊かな国ですね。
Qは日本と同じくらい。
Pはそれほど豊かでない国。

でもPは豊かな割に拠出金が少ない。
なぜかというと、人口が少なくて一人当たりの値は高いが、
残念ながら国全体ではそれほどお金がないと考えるのが妥当。

国の人口が少ない場合、極端に貧しい人が少ないこともある。
そうすると一人当たりのGNIは「異常」と思えるほど上がることがある。

ここまで考えると、回答は出てくるでしょう。

正解:●●●

問6

共通試験「らしい」と感じる問題です。
まず、面倒臭い。図を読み取って、仮説を読み、データを読む。
共通試験の面倒くささは「手数がたくさん必要」という点だと思っています。

その典型例でしょう。

まず、図から。
矢印が目立つのは
「①アルジェリア→フランス」「②ポーランド→ドイツ」「③トルコ→ドイツ」の3つ。
これ、なんで移動しているかというと①は旧植民地から旧宗主国という流れ。
実際に特定の分野で才能のある人物をフランスが引っ張ってくることもあるようだが、
多くは労働者の移動であろう。
②と③はまさに労働者の移動。③は「ガストアルバイター」という用語も思い出してほしい。

ということは、これは「貧しい国」から「豊かな国」へ労働者が移動しているんだとわかる。
じゃあ、仮説はZですね。賃金格差が大きくなって、賃金水準が高い国へ労働者が移動します。

あとは、データ。
そのことを裏付けるデータはスしかない。
でも、この選択肢だと賃金が高いところへ移動するというのに
食料自給率とは大学進学率というのはあまりに不適切。
データを選ぶのはそんなに難しくないですね。

正解:●●●

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