センター試験20 地理B 問題3 問題演習 2021.12.05 14 センター試験20 問題3 1 / 6 問1 次の図1は,北半球を赤道から緯度15度ごとに区切った範囲を示したものであり,下の表1中の①~④は,図1中のア~エのいずれかの範囲における人口300万人以上の都市*の数の推移を示したものである。ウに該当するものを,表1中の①~④のうちから一つ選べ。 1975年‐21、1995年‐33、2015年‐54 1975年‐6、1995年‐19、2015年‐39 1975年‐6、1995年‐8、2015年‐9 1975年‐4、1995年‐8、2015年‐15 300万人都市の数を問われているのだから、人口と比例するはずである。人口が多いのはイ、ウ。中国・インドもあり、日本、アメリカ東岸、ヨーロッパ主要部などがすべて含まれている。イとウを比べると、1975年時点で発展しているのはイのはずである。したがって、1975年時点ですでに300万都市の数が多く、現在も多い①がイ、1975年時点ではそれほど多くないが急増し、現在2番目に多い②がウと考えられる。 2 / 6 問2 国内での都市の人口規模の違いは,その国の歴史や政治・経済状況と関係がある。人口規模第1位の都市の人口*が,第2位の都市の人口*の2倍未満である国に該当するものを,次の①~④のうちから一つ選べ。 エチオピア オーストラリア 韓国 チェコ 人口規模第1位都市と第2位都市を比べたときに、2倍以上の差がない国のほうが少ない。基本的には2倍以上の差があるはずである。そのなかでオーストラリアは首都キャンベラが2位に入らないことで知られている。ちなみに、韓国は首都ソウルが人口の20%を占めていることも覚えていくとよい。 3 / 6 問3 都市の経済発展や都市への人口集中は,様々な都市問題を発生させる。都市問題やその対策について述べた文として下線部が適当でないものを,次の①~④のうちから一つ選べ。 ① インドのムンバイ(ボンベイ)では,人口流入が続き,不良住宅地(スラム)に居住している人も多い。 ② ドイツのフライブルクでは,路面電車などの公共交通網を整備し,中心市街地への自家用車の流入を抑制してきた。 ③ ニューヨークの都心部では,近年の再開発によって住宅が改装・建設され,高所得者層が減少した。 ④ ペキンでは,工場での石炭使用や自家用車の急増などから,大気汚染が深刻な状況となってきた。 都市の再開発が行われればそこではジェントリフィケーションが起こるはずである。つまり、改装・建築された建物はそれまでより高級なものとなり、高所得者層が増加する。 4 / 6 問4 1997年に中国に返還されたホンコンでは,政治体制や経済情勢の変化が住民の構成にも影響している。次の表2は,ホンコンにおける,1996年と2016年の労働者総数,2016年の労働者総数に占める管理職・専門職従事者の割合を国籍別に示したものであり,①~④は,イギリス,タイ,日本,フィリピンのいずれかである。フィリピンに該当するものを,表2中の①~④のうちから一つ選べ。 ① ② ③ ④ 香港は1997年にイギリスから中国に返還されている。すると、イギリス人は統治のためにたくさんいたはずだが、それが帰国している。つまり、減少幅の最も大きい②がイギリス。また、管理職の割合が高い③は先進国である日本であると考えられる。残った①と④を比べると、①のほうが労働者数は大きいうえに増えている。さらに管理職も少ない。つまり、貧しい国であると考えられる。これがフィリピン。フィリピンとタイの一人あたりGNIを比べればわかる(タイ7190ドル、フィリピン3330ドル)。また、フィリピンとタイではフィリピンのほうが香港から近いことも注意。 5 / 6 問5 地域間の人口移動には,地域間の結びつきやそれぞれの地域の社会経済的な状況などが大きく影響している。次の表3は,日本のいくつかの都府県間における1年間の人口転出入数を示したものであり,カ~ケは,宮城県,秋田県,鳥取県,岡山県のいずれかである。鳥取県に該当するものを,下の①~④のうちから一つ選べ。 ① ② ③ ④ 宮城と秋田は東北地方で東京に出やすい。鳥取と岡山は中国地方で大阪に出やすい。そうすると、キとケが東京より大阪への転出者が多いので中国地方であることがわかる。キとケを比べると、明らかに人口はケの方が少ない。つまり、鳥取県はケである。 6 / 6 問6 都市が成長するにつれて,都市内部では機能が分化し,人口構成にも差異が生じる。次の図2は,人口50万人規模の日本のある県庁所在都市について,その概要と,いくつかの人口に関する指標をメッシュで示したものであり,サ~スは,総人口に占める居住期間が5年未満の人口割合,総世帯数に占める核家族世帯割合および第1次産業就業者世帯割合のいずれかである。指標名とサ~スとの正しい組合せを,下の①~⑥のうちから一つ選べ。 居住者が5年未満の人口割合 = サ、核家族世帯割合 = シ、第一次産業就業者世帯割合 = ス 居住者が5年未満の人口割合 = サ、核家族世帯割合 = ス、第一次産業就業者世帯割合 = シ 居住者が5年未満の人口割合 = シ、核家族世帯割合 = サ、第一次産業就業者世帯割合 = ス 居住者が5年未満の人口割合 = シ、核家族世帯割合 = ス、第一次産業就業者世帯割合 = サ 居住者が5年未満の人口割合 = ス、核家族世帯割合 = サ、第一次産業就業者世帯割合 = シ 居住者が5年未満の人口割合 = ス、核家族世帯割合 = シ、第一次産業就業者世帯割合 = サ 地価最高地点のあたりが都心であることを確認する。地価最高地点は家賃も高いから居住期間が5年未満の人口割合は高いはずである(学生や就職したての若者が多いはず)。これがサ。残りの二つを見ると、微妙であるが、都心部でスの方が割合が低い。よって、これを第一次産業従事者とする。この問題での核家族というのが単身者を含むのか含まないのかがわかりづらいが、核家族というのは「夫婦と未婚の子ども」までの家族であり、かつ、単身者世帯は含まないと考えるのが普通である。 Your score is LinkedIn Facebook Twitter VKontakte
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