アフガニスタンから米軍が撤退

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アフガニスタンからの撤退とタリバン政権

 2021年8月30日、約20年にわたるアメリカ軍のアフガニスタン駐留が終わりました。アメリカ軍がアフガニスタンに駐留したきっかけは2001年9月11日におこった同時多発テロです。アメリカで航空機がハイジャックされ、ニューヨークの世界貿易センタービルなどが攻撃されました。首謀者は国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ=ビンラディンであるとされました。アメリカは当時アフガニスタンを統治していたタリバン政権がオサマ=ビンラディンをかくまっているとし、引き渡すよう要求しました。しかし、タリバン政権がこれを拒否したため、イギリスなど連合有志と共にアフガニスタンを攻撃しました。この結果、タリバン政権は崩壊し、アメリカを中心とする各国の軍隊はアフガニスタンに駐留しました。そこではアメリカ等の支援で民主的な政権作りが進められました。

 タリバン政権はイスラム教の教えをもとにした厳格な支配を行っていました。女性の権利などは認められず、女性はブルカとよばれる洋服を着て肌を隠し、教育を受けることも難しかったといわれています。しかし、新政権もアフガニスタンを上手に統治することができませんでした。そのような中でタリバンは徐々に勢力を盛り返し、一方アメリカには駐留経費が重い負担としてのしかかってきました。

 2020年にアメリカのトランプ大統領はタリバンと和解をし、アフガニスタンからの撤退を表明しました。バイデン大統領もアフガニスタンからの撤退の方針を変えず、2021年8月中の撤退を目指しました。タリバンは攻勢を強め、8月15日には首都カブールを奪還し、再びアフガニスタンのほぼ全土を支配しました。各国は自国民をアフガニスタンから退避させ、自衛隊も日本人退避のための任務を遂行しました。一方、アフガニスタンの中でもタリバン政権の復活を喜ばない人もいました。そのような人々は国外への逃亡を目指し、アフガニスタンの空港は大混乱に陥りました。その様子がニュースなどで流れ、大きな反響を呼びました。

 今後タリバン政権がかつてのように人権侵害を繰り返し、テロの温床になるのではないかと各国は警戒を強めています。

   … 2001年9月11日にニューヨークで起こったテロ。

   … ハイジャックされた航空機がぶつかったビル

   … アメリカ国防総省。建物が五角形であることからついた名前。同時多発テロでここも攻撃を受けた。

   … アフガニスタンを支配する勢力。同時多発テロを主導したとされている。

   … タリバンが支配する国。同時多発テロ後アメリカの攻撃を受けた。2021年にタリバンが再び全土を制圧。

   … アメリカなど有志連合が「大量破壊兵器」を所持しているとして起こした。

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アフガニスタンからアメリカ軍撤退

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同時多発テロで未遂も含めて標的とされなかったものを選びなさい。

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2021年にアフガニスタンを再び制圧した勢力とは何ですか。

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同時多発テロが起きたときのアメリカ大統領は誰ですか。

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同時多発テロが起きた年月日を選びなさい。

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